サラリーマンは、300万で会社を買いなさい

サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門 (講談社+α新書)

人生100年時代が当たり前となったいま。今までは進学→就職→結婚→退職といった既定路線が最高のラインだった。しかし、昨今のインターネットやテクノロジーの進化によって価値観の多様化が生まれた。つまり、自分の人生を自由にカスタマイズしていき、楽しく生きていかなければならなくなった。そんな自由を謳歌するためにも、少なからず必要なのが ” お金  ”である。普通に会社員として働いたままでは老後の資金が不安だ。

このまま雇われる側として稼げるお金なんてたかがしれている。一方、経営をするなど大変な面もあるがその分リターンがあるのが雇う側に立つ特権だ。そうならば、会社を買って経営しよう！というのが著者の考えだ。えっ、会社買うの？と躊躇するかもしれない。そこで、著者がおすすめするのが中小企業を買おうということである。

なぜ著者は中小企業を買うことを提案するのだろうか。それは、個人でも手を出せる値段で買うことができる。なかには、黒字にも関わらず、後継者不足によって廃業する会社が意外と多いのである。交渉次第では、かなり低コストで手にすることも夢ではない。

特に買収をおすすめする人達は、大手企業に勤めている管理職の人だそうだ。というのは、中小企業には在庫管理をはじめとしたマネジメントがなされていないので、うまく機能していない会社が多い。普段なにげなく運用しているシステムを中小企業に導入することで、うまくマネジメント機能していない赤字企業を黒字へと転換させることも可能だ。

昔は、中小企業に関する身売りなどの情報は限られた人しか知ることはなかった。最近では、買収を仲介する会社やアプリの登場によって情報へアクセスできる。起業を考えている人は、まずリスクの少ない中小企業を買収することで余計なコストを抑える手段の一つとして考えてもらえたらよいのではないか。買収するにあたっては、情報をきちんと精査したうえでお眼鏡に叶う企業を見つけて欲しい。

それでは。はい、さよならー。